封筒にいれるのに1枚だと少ない気が

手紙を書くとき、便箋1枚に内容がすべて収まってしまったとき、あなたならばどうしますか。そのまま封筒に入れるのも……と思いつつそのまま封緘される人、もしくはわざと白紙の便箋を重ねて2枚以上にした上で投函する人もいらっしゃるでしょう。ではその内容によってマナーが違うことをご存知でしょうか。

実は弔事に関する手紙の場合には、「不幸が重なる」という意味が込められてしまうため、1枚に収めることがマナーとされることもあります。もちろんそれ以外の通常の手紙であれば、2枚以上に書くことも白紙の便箋を重ねることもタブーではありません。

それではどうして白紙の便箋を重ねるのでしょうか。それにはいくつかの理由があると言われています。先ほどの弔事の手紙や昔で言うところの離縁状など、縁起が良くないとされる類の手紙が1枚のみで扱われる書状ですので、それらと同じ枚数にならないようにするため、という理由がひとつ。

そして短文の手紙は相手に失礼であるという気遣いから、内容は短いが本当はもっと書きたかった、紙を節約したわけではないという気持ちを白紙を添えることで伝えるためという説がひとつ。さらに、昔は紙が貴重品だったことから返信用として同封したという説もあります。

どちらにしても日本人らしい、奥ゆかしく上品な心遣いです。しかしこのような気遣いも目上の方などに必要なマナーであって、相手が友人などであれば1枚であっても問題は無いでしょう。特に最近では時代の変化とともに気にする人も少なくなり、重要視されるような作法ではなくなったという意見も多いようです。今の時代、その意味を理解している人はあまり多くはないため、2枚以上で届かなかったといって、「失礼だ」と感じる人はいないのではないでしょうか。

とはいえやはり正式な作法として、その意味を理解し、心遣いの方法を覚えておくと、重要な場面においての手紙であったり、伝統を重んじる相手への手紙を書く場合に役立つことでしょう。